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村山康文
フォトジャーナリスト
1968年兵庫県生まれ。主にベトナムの社会問題をカメラとペンで追いかけ、弱者を守る立場からエイズ・戦争・人権・差別などをテーマに各地で写真展や講演会を開いている。
京都在住。

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ベトナムの結合双生児、兄のベトさんが死去(過去記事)
◎ベトナムの結合双生児、兄のベトさんが死去

 今月6日午前1時半ごろ、ベトナム戦争中に米軍が大量に散布した枯れ葉剤の影響により、結合双生児として生まれたとされる兄のグエン・ベトさんが、ベトナム南部のホーチミン市立ツーズー病院で死去した。26歳だった。死因は、同日午後2時に行われた病理解剖の結果、①肺炎、②腹部の内出血による貧血、③腎不全とされた。

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元気な頃のベトさん。手を握ると強く握り返してくれた(2006年2月撮影)

 ベトさんは、双子の弟ドクさんと、上半身が二つ、下半身が一つのY型に繋がった形で、1981年2月25日、同国中部ザライ省に産まれた。二人の下半身が繋がった結合双生児の写真は、ベトナム戦争の爪あととして世界中に発信され、衝撃を与えた。その姿は、特に日本でベトナム戦争被害者のシンボルとなり、大規模な支援活動が行われることとなった。85年6月には「ベトちゃんとドクちゃんの発達を願う会」が福井県敦賀市で結成。以降、「ベトちゃん・ドクちゃん」の愛称で多くの日本人に親しまれている。

 86年にベトさんが急性脳症を発症し、日本に移送され、東京都内の病院で治療を受けた。88年10月にはベトさんが意識不明の重体となり、二人ともが死亡してしまうのを避けるため、日本人医師たちも協力し、ツーズー病院で分離手術を行った。二人が7歳のとき。17時間にも及ぶ大手術は成功を収めたが、ベトさんには重度な脳障害の後遺症が残った。その後、ベトさんは同病院で寝たきりの状態が続いていた。

 ベトさんは、今までにも幾度かの病状悪化があった。今年5月末ごろから肺炎を発症。腹部内出血などを併発し、再び病状が悪化。集中治療室(ICU)で一時は重体となった。

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2006年12月16日、弟のドクさんが結婚した。お相手は、グエン・ティ・タイン・テュエンさん(25)

 一方、ドクさんは分離手術後、松葉杖を使って歩けるまでになった。中学校中退後、職業学校でコンピュータープログラミングを学び、現在は、同病院で事務員として働く傍ら、精力的にボランティア活動にも参加している。昨年12月16日、ドクさんは、友人の結婚式で知り合ったグエン・ティ・タイン・テュエンさん(当時24)とホーチミン市内で結婚式を挙げた。しかし、その披露宴にベトさんの姿はなかった。

 現地のドクさんの友人によると、ドクさんは、ベトさんの死後、「来年、分離手術から20年を迎えます。その節目まで兄には生きていて欲しかった。長い間、寝たきりで辛かったと思う。しかし、ようやく兄はゆっくりと休める場所へ行きました。今後は兄の分まで頑張っていきます」と涙ながらに話したという。

 ベトナム政府機関のレ・カオ・ダイ医師の著書「ベトナム戦争におけるエージェントオレンジ 歴史と影響」によると、61年から10年の間に米軍は、ベトナム全土に約7200万リットルの枯れ葉剤を散布した。その中に催奇形性や発がん性を持つ猛毒のダイオキシン類が、少なくとも170キロ含まれていたという。現在、ベトナム側の発表では、2世、3世への影響が指摘され、ベトナム戦争終結後に生まれた枯れ葉剤の影響と見られる結合双生児や脳性まひなどの重度障害児は、15万人以上に達するといわれている。

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ベトナム戦争後にも枯れ葉剤の影響とみられる重度障害児が産まれている。しかし、アメリカは、ベトナムにこれほどまで生まれる障害児を枯れ葉剤の影響だとは認めていない


 しかし、2004年、戦後初めて、ベトナム枯れ葉剤被害者協会と被害者家族の代表27人が米製薬会社に対して補償を訴えたが、枯れ葉剤の後遺症を訴える米退役軍人には84年に1億8000万ドルを支払うことで和解しているにも関わらず、翌年3月、「ベトナムでの枯れ葉剤の使用は戦争直前では国際法に反しない」「奇形などの症状と枯れ葉剤の因果関係を証明できていない」との理由で、米ニューヨーク州のブルックリン地裁は訴えを退けている。」

(文・写真:フォトジャーナリスト 村山康文)

(2007年10月16日 mixiみんなの写真館/村山康文写真館)
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by yasumu43jp | 2008-05-03 00:40 | 過去記事
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