Profile

村山康文
フォトジャーナリスト
1968年兵庫県生まれ。主にベトナムの社会問題をカメラとペンで追いかけ、弱者を守る立場からエイズ・戦争・人権・差別などをテーマに各地で写真展や講演会を開いている。
京都在住。

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枯れ葉剤被害少女が訴えかけるもの
枯れ葉剤被害少女が訴えかけるもの
命の危険と戦う ベトナムのユンさん

豊原 富栄(OhmyNews 2006-09-16 17:13)

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カメラに微笑むユンさん (撮影者:村山康文)
 ドー・トゥイ・ユンさん18歳。ベトナムに住む女の子だ。彼女は顔の右半分が大きく変形し、手術をしなければ生命の危険すらある状況におかれている。

 そのユンさんが15日、日本での「ユンちゃんを支援する会」(代表、村山康文さん)などの募金活動が実り、京都大学医学部付属病院(京都市左京区)で手術を受けるために来日した。

 彼女の顔に痛み出したのは7歳になったころ。今では顔の右半分が重く垂れ下がり、右目は見えなくなっている。頭がい骨にも変形が見られ、右足と右手にも麻痺症状が出始めているという。

 彼女の父、ドー・タン・ファットさんは1960年から1975年の間に起こったベトナム戦争時、同国南部のドンタップ省やカマウ省などにおり、その際にアメリカ軍の散布した枯れ葉剤を浴びたという。

 枯れ葉剤は、密林に潜むゲリラ対策の一環として米軍が散布した化学兵器。猛毒のダイオキシンを含んでいた。ベトナム戦争中に散布された枯れ葉剤は、7200万リットルを超える。その毒性は遺伝子レベルにまで影響を及ぼす恐れがあると言われ、散布地域においては、がんや先天性の異常のほか、流産や死産などが特に多発しているという報告もある。

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 ユンさんは3年前に、ベトナム政府から枯れ葉剤被害者として認定された。両親が戦争中に枯れ葉剤を散布された地域にいたことがその理由だという。政府からは、月35万5000ドン(約2600円)の援助を受けているが、これでは進む症状に対処するには十分とはいえない。

 医学的には、ダイオキシンとユンさんに見られる症状の因果関係は、まだ証明されていない。他の多くの枯れ葉剤認定患者も同様である。このことが、ベトナム戦争終戦から30年たった今でも問題となっている。

 今年3月に米ニューヨーク州の地裁では、製薬会社37社を相手にベトナム枯れ葉剤被害者協会と被害者家族ら27人が賠償などを求めた集団訴訟で、訴えの棄却が言い渡された。奇形などの症状と枯れ葉剤の因果関係を証明できていないというのが、その理由の1つだ。原告側は決定を不服として控訴し、現在も係争中である。一方、1984年に同様の訴えを起こした米退役軍人による集団訴訟では、製薬会社側が1億8000万ドルを支払うことで和解が成立している。今回の判決を受けベトナムでは、この84年の和解判決との差に反発が広がった。

 しかし、こうした政治や科学因果関係の論争は、ユンさんをはじめとする患者たちにとって、あまり意味があるものではないのかもしれない。患者たちは今この瞬間も、痛み、苦しみ、そして命懸けで戦っているのだから。

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ユンさんと村山康文さん(ベトナムにて)(写真提供:ユンちゃんを支援する会)
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by yasumu43jp | 2009-04-23 22:53 | 過去記事
【資料】ホーチミン市:10万人当たりのHIV感染者数677人
<資料です>

ホーチミン市:10万人当たりのHIV感染者数677人 2009/03/09 06:41 JST配信

 ホーチミン市HIV/エイズ予防協会によると、昨年末時点の同市のHIV感染者数は4万4606人で、うち7259人がエイズを発症して死亡している。人口10万人当たりのHIV感染者数は677人。感染者数、10万人当たり感染者数の割合とも同市は全国で最も多くなっている。

 ホーチミン市に次いでHIV感染者が多いのは▽北部クアンニン省6433人▽北部ソンラ省5524人▽北部タイグエン省4758人▽北中部ゲアン省4695人▽東南部バリア・ブンタウ省4014人▽メコンデルタ地方カントー市3920人-など。

 全国のHIV感染者数は約17万9000人で、このうち7万1119人がエイズを発症し、4万1544人がすでに死亡している。また、感染者の年齢は20~39歳が83%を占めている。

http://www.viet-jo.com/news/statistics/090306092927.html
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by yasumu43jp | 2009-03-31 21:37 | 資料
【資料】日本のODA世界5位…国際機関への拠出増などで22%増
■日本のODA世界5位…国際機関への拠出増などで22%増 (読売新聞 - 03月30日 22:21)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=793509&media_id=20

 経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)は30日、加盟22か国の2008年の政府開発援助(ODA)の実績(暫定値)を発表した。

 日本は支出純額ベースで前年比21・9%増の93億6000万ドルとなり、3年ぶりに増加。国別では前年同様5位となった。

 日本の支出純額が増えたのは、国際機関向けの拠出・出資などの支出増(前年比43・1%増)と円高が主な要因だ。

 国別支出純額では、米国(260億1000万ドル)、ドイツ(139億1000万ドル)、英国(114億1000万ドル)、フランス(109億6000万ドル)、日本の順番となった。

 ODAの対国民総所得(GNI)比をみると、加盟国全体の平均は0・30%(前年は0・28%)。日本は0・18%(同0・17%)で、加盟22か国中21位だった。
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by yasumu43jp | 2009-03-30 23:29 | 資料
【資料】テロ概要 -ベトナム- 外務省海外安全ホームページ
【テロ概要】

1.概況

(1)ベトナム政府は、2006年4月の「第10回共産党大会」において、ドイモイ(刷新)政策を引き続き推進していくことを確認しました。市場経済化及び対外開放を柱とするこの政策により、ベトナム国民の生活水準はおおむね向上しましたが、その一方で所得格差が拡大しており、昨今は麻薬の密輸や売春、汚職等の各種犯罪が増加しています。例えば、2001年12月に逮捕されたチュオン・ヴァン・カム(通称ナムカム)及びその一味による組織的犯罪は、治安当局を含む政府高官の汚職にまで発展したことから、ベトナム国内で大きな反響を呼びました(2004年6月、ナムカムら関係者5名に対し死刑執行。)。また、組織的な麻薬密輸及び人身売買など国境を越える国際犯罪も増加しています。

(2)ベトナム治安当局は、これまで、国内にテロ組織や反政府組織は存在しないとしていますが、ベトナム人海外移住者(以下「越僑」)を主体とする反政府活動家の活動に対して警戒を強めています。国内では、1999年3月から2000年8月までの間、反政府組織FVA(海外自由ベトナム政府)のメンバーが、ホーチミン市内でテロ事件を準備していた容疑で検挙されています。また、2007年3月にはベトナム人弁護士(グエン・バン・ダイ及びレー・ティ・コン・ニャン)、4月にはベトナム人ジャーナリスト(チャン・カイ・タイン・トゥイ)が、それぞれ反政府活動の容疑で検挙されました。また、11月にも反政府組織ベトタン(ベトナム刷新・革命党)のメンバーがベトナムに入国したところを反政府を呼び掛けるビラ配布を準備していた容疑などで当局に拘束され、12月にはベトナム系フランス人(グエン・ティ・タイン・バン)とベトナム系米国人(チュオン・レオン)の両氏が国外追放処分となりました。2008年5月には、ベトナム系米国人(グエン・クオック・クオン)を含む他のメンバー3名についても「テロ関与の罪」で有罪判決が下され、国外追放や自宅軟禁等の刑が言い渡されました。
 海外では、FVAのメンバーが、2001年6月、在タイ・ベトナム大使館への爆弾設置事件を敢行し(2004年6月、容疑者に対して懲役13年の判決)、また、同年8月には、在フィリピン・ベトナム大使館爆破計画の容疑で2名が検挙されました。2006年4月には、国際刑事警察機構(ICPO)ルートで手配中であったこれら大使館爆破計画事件の首謀者が韓国ソウル市内で韓国当局により身柄を拘束されています(同年7月、釈放)。

(3)ベトナム国内のイスラム教徒は、南部・中部を中心に約10万人いると言われていますが、現時点でイスラム過激派の存在は確認されていないことから、治安当局は、イスラム過激派及びその関連組織によるテロ事件の可能性は低いと考えています。しかし、国外におけるテロ事件がベトナム国内に波及する可能性は排除できないとして、出入国管理の強化を通じてイスラム過激派などテロリストの入国阻止に努めるとともに、日本や欧米等のベトナム駐在外交団施設の警備を強化しています。

(4)なお、これまでのところ、反政府組織は、日本や在留邦人をターゲットとはしておらず、今後も在留邦人等がターゲットとなる可能性は低いと考えられます。しかし、ひとたびテロ事件や騒擾事件が発生すれば、これらの被害に巻き込まれる可能性は排除できません。


2.誘拐事件の発生状況

 現地報道等によると、2008年には、次のような誘拐事件が発生した(いずれも被疑者、被害者はベトナム人であり、短期間のうちに解決済み)旨報じられていることから、相応の注意が必要です。
(1)5月、ハタイ省(北部地方)内において、14歳のベトナム人少年2名が遊ぶ金欲しさに親類である5歳の児童を誘拐し、殺害する事件が発生した。

(2)8月、ハノイ市内において、ベトナム人男性被疑者2名が身代金目的で公安省幹部の親戚を誘拐する事件が発生した。

(3)9月、カインホア省(南中部地方)ニャチャン市内において、ベトナム人男性被疑者が身代金目的で小学5年の児童を誘拐する事件が発生した。

(4)11月、ホーチミン市内において、ベトナム人男性被疑者2名が人身売買目的で物乞いしていた6歳の児童を誘拐する事件が発生した。


3.日本人・日本権益に対する脅威

 現在までのところ、日本人・日本権益を標的としたテロや誘拐の脅威は低いとみられますが、「日本人はお金持ちでガードが甘い」といった風評の影響もあり、都市部を中心に、盗難(すり、ひったくり、置き引きなど。なお、最近、刃物でカバンを切り、在中の金品を盗む手口のスリも散見されています。)、睡眠薬強盗、いかさま賭博、ぼったくりバーや悪質タクシーによる恐喝などの日本人をねらった一般犯罪の増加傾向により治安が悪化していることから、これらに対する注意が必要です。

<2008年12月末現在>


(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、社団法人海外邦人安全協会が、外務省から提供された2008年12月末現在の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。


◆外務省海外安全ホームページ -ベトナム- テロ概要
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info4_T.asp?id=015
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by yasumu43jp | 2009-02-16 18:13 | 資料
<資料>感染者1万人突破 日本だけ増加
資料としておいておきます。

<HIV>感染者1万人突破 日本だけ増加
 厚生労働省のエイズ動向委員会は19日、国内のHIV(エイズウイルス)感染者が累計で1万人を超えたと発表した。新規感染のペースは右肩上がりに増えており、厚労省は「先進諸国が横ばいの中で日本だけ感染率が上がっており、啓発が遅れている」と警戒を強めている。

 厚労省によると、7~9月に報告があった新規感染者は294人で、四半期ベースでは過去最多。血液製剤で感染した薬害被害者を除く感染者は累計で1万247人(男性8305人、女性1942人)に達した。85年の最初の感染報告から5000人突破までは17年かかったが、ここ数年でペースが急激に上がり、03年1月以降の5年9カ月で5107人の感染者が見つかった。

 感染ルートの大半は性的接触で、特に若年男性の同性間の性的接触による感染が増えている。感染者の居住地は東京が約3分の1で突出している。エイズを発症した患者の累計は4790人、薬害以外の死亡者累計は864人。【清水健二】

Excite エキサイト : 社会ニュース
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by yasumu43jp | 2008-11-19 22:32 | 最新記事
<資料>報道の自由度 2008年度版
今年も報道の自由度が出ました。
資料としておいておきます。

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「報道の自由度」日本は29位に (時事通信社 - 10月22日 11:01)

 【パリ22日時事】国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は22日、世界173の国・地域を対象とした報告書「報道の自由度ランキング」2008年版を発表した。日本は「民主主義が根付いた国」として前年の37位から29位に順位が上がり、アジアでトップだった。

 一方、中国は「北京五輪の開催年だが、胡佳氏ら反体制活動家や記者多数が投獄されている」とされ、下から7番目の167位。

 ジャーナリスト長井健司さんが昨年9月に殺害されたミャンマーは、「弾圧が続いている」ことなどを理由に170位にランク付けされた。北朝鮮は「国民が世界から隔絶した状態に置かれている」として172位。最下位の173位は、アフリカ東部の強権国家エリトリアだった。

 自由度1位にはアイスランド、ルクセンブルク、ノルウェーの欧州3カ国が並んだ。主要国ではドイツが20位、英国23位、フランス35位、米国36位。ロシアは141位に甘んじた。
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by yasumu43jp | 2008-10-22 23:59 | 資料
<資料>死刑制度に不満相次ぐ=国連委の対日人権審査で
 【ジュネーブ16日時事】国連の自由権規約委員会は15、16の両日、ジュネーブの国連欧州本部で、日本の人権保護状況に関する審査会合を開いた。会合では、複数の委員から日本政府に死刑制度の廃止や刑事手続きの透明性向上を求める発言が相次いだ。月末までに公表される勧告措置を盛り込んだ同委の最終見解書では、日本に厳しい判断が下されそうだ。

 日本政府は会合で、極めて凶悪な犯罪には死刑もやむを得ないとの国内世論があることなどを踏まえ、死刑制度を存続する方針を説明。これに対し、委員の間からは「人権問題である(死刑)制度の存廃を世論調査で決めるべきではない」などと批判的な意見が続出した。
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by yasumu43jp | 2008-10-17 21:23 | 資料
第6回国際平和博物館発表レジュメ公開
今月7日に第6回国際平和博物館会議において、私が発表したレジュメを公開いたします。

論文、レポートなどに引用される場合などは、出典先を必ず明記してください。特に写真を転用する場合は、必ずメールにてお知らせください。
私も引用している箇所がありますので、ひとこと声をかけてくださると嬉しく思います。

メールアドレス:yasumu43@hotmail.com

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ベトナム・
戦後報道と平和博物館における写真の役割


フォトジャーナリスト 村山康文

<前置き>

ただいまご紹介に預かりましたフォトジャーナリストの村山です。どうぞよろしくお願いいたします。

昨日、いくつかの分科会に参加させていただいたのですが、大変有意義なものであったと思います。人々が、それぞれの考えをぶつけ合い、ディベートすることが「対話」であり、「争い」の一番の解決方法だと感じました。この会議が実りあるものになるよう、私も努力したいと思います。

今からスライドをご覧いただきながら、発表をいたしますが、まず、覚えておいて欲しいことがあります。

①それは、メディアというものは、社会環境と権力を正確に監視する「Watch Dog」(監視役、番犬)であり、大衆は、メディアの怠慢や横暴を厳しくチェックする「Watch Dog」でなければならないということ。

②そして、私は、今日、ベトナムをサンプルにあげますが、これは、どこの国においても全く同じことが言えるということ。

この二つを覚えておいていただければと思います。


1.はじめに

ベトナム戦争を追い続けた報道写真家の石川文洋氏に初めて出会ったのは、1998年、私が29歳の時でした。その年、京都・大阪で開催された第3回世界平和博物館会議に参加させていただく機会を、私は運良く得ることができました。

当時、「戦争」や「平和」などという言葉にまったく無縁で無関心だった私が、現在、フォトジャーナリストとして、「平和の必然性」のため、社会問題を多くの人々に発信することが出来るのは、10年前の石川氏との出会いと、今年6回目を向かえる国際平和博物館会議に参加したことがきっかけだと言っても過言ではありません。

あれから10年、私はベトナムを追い続け、年に2、3度訪越し、弱者の声にならない声を記録し続けています。歴史上では75年4月30日に終結したベトナム戦争が、現在、貧困、格差、差別、麻薬、HIV/AIDSなどの様々なものに変容し、未だに傷痕を残しているということに気づきました。

今回は、ベトナムの戦場報道と戦後報道、また、平和博物館における写真の役割について言及したいと思います。


2.ベトナムの戦場報道と戦後報道

ベトナム戦争は報道関係者に開かれた戦場でした。北ベトナム軍とアメリカ率いる南ベトナム軍の双方が報道陣に従軍を許可し、直ちに戦場の様子を世界に伝えました。その報道は、社会に大きな衝撃と様々な影響を与えました。特にアメリカでは、泥沼化していく戦場の様子や北爆に関する報道は、テレビ局や新聞各社が自主的に規制する風潮が高まりました。メディアは真実を伝えなくてはいけません。にも関わらず、米国メディアは、ベトナム戦争中、アメリカ優位の報道を行い、社会及び視聴者を誘導したのです。

アメリカ政府は、ベトナム戦争時に戦場報道の重要性を認識し、以降の湾岸戦争を初め、メディアコントロールに力を注いでいくことになります。この際の戦場報道は、その後の報道のあり方を様々な面で変えていきます。

ベトナム戦争中は、様々な世界のメディア及びフリーランスの報道カメラマンや記者が戦争の真実を伝えようと駆け巡りました。しかし、ベトナムにおける戦争後の報道をしている報道関係者はほとんどいません。

なぜでしょうか。私が考えるいくつかの問題点と解決案を提示してみます。

ベトナムの戦後報道に関して言えば、【問題点】が3つあると思います。

まず、ひとつに、
① 現在のベトナムがメディアに対して開かれていない
国境なき記者団発表の「2007年 報道の自由度」によると、169の国と地域において162位という最下位から8番目という低い位置にベトナムはあります。ベトナムで報道許可証(プレスカード)を取るまでに長い時間を要するケースがある場合や取ることが出来ないケースもあります。

つぎに、
② ベトナムの枯れ葉剤被害者報道に関して言えば、奇形などの症状と枯れ葉剤の因果関係を証明できていません。その因果関係を証明していくのには、長い時間を費やし、その時間を作ることが大手メディアには出来ません
現在のところ、奇形などの症状と枯れ葉剤の因果関係において、明らかにされていないのは事実です。医学的、科学的に証明されたものを報道する必要性があります。
  
そして、
③ 報道関係者自身がベトナム戦争は終わったものであると認識し、戦後報道の必要性を感じていません
ベトナム戦争後もアメリカが関与する戦争が世界のあちらこちらで起きています。次から次へおきる戦争そのものの方へメディアは進出し、終わったとされる戦争には真剣に向き合おうとしません。

この3つが原因になっていると思われます。

次が私の考える【解決案】です。

ベトナム戦争後に生まれた世代に現れている重度な疾患や症状。奇形と枯れ葉剤の因果関係の証明するためのデータが、まだ今のベトナムには少ないのです。まず、このデータ収集をすべきなのですが、現在のところ、ベトナムに金銭面及び専門家の調査に関して余裕がないのが事実です。

この部分を補わなければなりません。

そのためには、ベトナムは、メディアに対しての垣根を低く設定し、枯れ葉剤被害者たちと連携して世界へ報道する姿勢を示すことが必要だと思います。

また、世界のメディアは、因果関係、衝撃度にとらわれず、「戦後のベトナム」という観点から「戦争」を報道する姿勢を示す必要性があると感じます。


3.平和博物館における写真の役割

平和博物館においては、戦時中の惨劇だけを取り上げる展示に私は疑問を持ちます。戦争というものが、戦後にあらゆる悲劇を残すのは事実です。もちろん、惨劇の中では人びとは涙し、苦しみます。「戦争」がないことを「平和」とは言わないとしても、私は、「平和」という言葉に「希望」を見出したいと考えます。

私は、2007年7月~8月半ばにかけて、ベトナム・ホーチミン市立戦争証跡博物館において写真展を開催させていただきました。49枚の写真展示の中には、ベトナム戦争後、何らかの障害や心に深く傷を負っているにも関わらず、必死に生きる人々の美しさ、すなわち、個々の人生に輝き持った人びとの姿を追ったものを多く展示しました。

その展示は、たくさんの来場者の目にとまり、本当の意味での「平和」や「希望」を与えたと考えます。

博物館での展示期間中、次のような意見を私は耳にしました。
「笑顔の写真を見ると戦争というものがどれほど愚かなものであるかを考えさせられる」
「(ここの博物館全体を見て)この展示には、心が和む瞬間があった」
「何かしらの勇気を感じとることができた。次の行動へ進む努力が必要だと感じた」

真実を写す意味での写真には、大きな力を感じる瞬間があります。例えば、文章だけで物事を伝えようとするときにたくさんの文字に労力を使ったとしても、受け手にも同じ、もしくは、それ以上の労力を必要とします。しかし、芸術的な写真はともかくとしても、ジャーナリズムの写真には、その必要性を感じません。

私が、今後の平和博物館に望むべきことは、文字よりも写真を増やし、かつ、将来への展望を表すような展示ができるよう期待します。


4.まとめ

私は、ベトナム戦争においては未だに終わっていないと考えています。今後、同じような戦争・惨事を繰り返さないためにも、現在のベトナム、いわゆる戦後のベトナムを伝える必要性をひしひしと感じています。

ベトナムの戦後報道の必要性は、戦争の撲滅、恒久平和の可能性を追求する意味でもメリットがあるのではないでしょうか。


<写真説明>

【資料】(撮影:村山康文)

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父が枯れ葉剤をあびた
彼女の名前はドー・トゥイ・ユンさん(撮影当時18歳)。彼女の父親は、若いころにベトナム最南端のカマウ省で農業をしていた。そこで米軍が散布した枯れ葉剤をあびた。現在のところ、父親と彼女のひとつ下の弟に枯れ葉剤の影響と思われる症状はみられないが、彼女は写真の通りである。右耳は聞こえず、右目はない。右の頭に血はあまりなく、柔らかい。左足を引きずって歩く。
(2006年2月 ホーチミン市)

2006年9月、彼女を日本に招き、京都大学医学部附属病院で手術を行なった。担当の形成外科医と医師団は、「彼女は、枯れ葉剤の影響である可能性は極めて低い」との診断を下した。ベトナム政府からは、「枯れ葉剤被害者である」と認定され、わずかばかりの支援を得ている。



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母と子
ホーチミン市にある中華街(チョロン地区)で物や宝くじを売る仕事を家族でしている。
母40歳。長男11歳。長女9歳。次男11ヶ月。
長男と長女に枯れ葉剤の影響と見られる障害が出ている。
(2005年8月 ホーチミン市)



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駆ける女子学生
統一30周年記念式典のパレードに参加する女子学生
(2005年4月 ホーチミン市)

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by yasumu43jp | 2008-10-09 00:38 | 資料
【日本の死刑関連】<資料>「執行増は異常」「抑止力ない」=法相あてに抗議書-死刑廃止議連
 宮崎勤死刑囚(45)ら3人に対する刑の執行に抗議し、国会議員でつくる「死刑廃止を推進する議員連盟」(亀井静香会長)は17日、法務省を訪れ、死刑制度の見直しを求める鳩山邦夫法相あての申し入れ書を提出した。

 衆議院議員会館で記者会見した亀井会長は「新たに3人の命が国家権力に消された。何か国民の幸せにつながっていくものが生まれたのか」と批判。凶悪事件は減っていないとして、「(死刑制度による)抑止力がないのは明白」と主張した。

 保坂展人事務局長も「執行数が増えているのは、国際社会では異常。国連で人権を主張する資格はない」と怒りをあらわにした。

(時事通信社 - 06月17日 18:01)
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by yasumu43jp | 2008-06-17 22:33 | 資料
<資料>死刑執行 日本に停止を求める
死刑執行 日本に停止を求める (毎日新聞 - 05月10日 19:11)

 【ジュネーブ澤田克己】
 国連人権理事会は9日、国連欧州本部で日本の人権状況を審査した。英仏など欧州諸国は日本が死刑制度を存続させていることを批判。10カ国以上が、昨年12月に国連総会で採択された死刑執行停止決議を受け入れるよう日本に求めた。また韓国と北朝鮮、オランダ、フランスの4カ国は、従軍慰安婦問題で日本政府が前向きな対応を取るよう求めた。

 審査は国連加盟国すべてを対象に人権状況を調べる「普遍的審査」で、日本が対象になるのは初めて。

 死刑制度への批判に対し日本は「死刑制度は日本では世論の支持を受けている」などと反論した。従軍慰安婦問題では、政府としても謝罪をしているという従来の立場を強調した。
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by yasumu43jp | 2008-05-11 11:49 | 資料


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